筋トレの悩みでよく聞くのが、「低重量で効かせる方が良いか、フォームが乱れても高重量を扱う方が良いのか」です。
効かせられていないと意味がなさそうだし
ケガもしそう…
筋トレを続けている皆さんは一度は考えたことがあるのではないでしょうか。私はほぼ毎日考えています笑
「高重量を効かせるのが理想で、その為にはどちらも必要」というのが今の私の結論です。この記事では、約10年筋トレをして、フィジーク大会への出場経験もある私なりの考えと経験を書きます。
低重量を扱う意味
まず、低重量を扱う意味について考えてみましょう。
低重量を扱う場合のメリットは次のようなものが挙げられます。
フォームを習得しやすい
まず、軽い重量だと体の動かし方に集中できるので、初めてやる種目や苦手な種目で正しいフォームを習得しやすいです。
ここでいう正しいフォームというのは、ケガしにくくて対象の筋肉に効かせやすいフォームです。
ケガしにくい
ケガがしにくいというのは、仮にフォームが関節や骨に負担のかかる間違ったフォームでも負担が小さいからケガに至りにくいということです。
間違ったフォームで大きな重りを動かそうとすると筋肉以外の関節や骨に大きな負担がかかってケガのリスクが高まります。
部位によっては筋肥大しやすい
筋肉のタイプ(部位)によっては、低重量で高回数やったほうが筋肥大しやすいということです。
こちらについては、次の項目で詳しく書きます。
筋肉の見た目と性格
筋肉にも人と同じように外見と性格の違いがあります。
見た目が同じ国の人そうであれば、母国語で話しかければコミュニケーションが取りやすいですが、違う国の言葉で話しかけるとコミュニケーションが難しい。また、相手の性格によっても対応を変えないとスムーズに対話することは厳しいでしょう。
筋肉とコミュニケーションを取る際も同じです。
筋肉の見た目には2タイプ
まず、筋肉の見た目には大きく別けて次の2つのタイプがあります。
左の筋肉は平行筋と呼ばれるもので、筋繊維が並行して走っています。
代表的な筋肉はガッツポーズをしたときに盛り上がる力こぶの上腕二頭筋、それから胸の筋肉である大胸筋です。
一方で、右のように筋繊維が斜めに並んでいる筋肉を羽状筋と呼びます。
代表的な筋肉はふくらはぎの筋肉、肩の筋肉である三角筋です。
左側の平行筋は低重量で高回数、右側の羽状筋は高重量低回数のトレーニングが筋肥大に有効です。
筋肉の性格には2タイプ
続いて、筋肉の性格(性質)についてですが、次の2つのタイプがあります。
遅筋タイプのアナタはパワーもスピードもなくて、周りから心配されがちだけど、粘り強くて疲れにくい亀さんタイプ。ラッキーアイテムはランニングシューズ!
速筋タイプのアナタはパワーもスピードも高くで、ここぞという場面で周りから頼りにされるウサギさんタイプ。でも飽き性なアナタは直ぐにバテがち… ラッキーアイテムはバーベル!
遅筋は、主に姿勢の保持とかに使われような筋肉と考えれば分かりやすいと思います。
ずっと立ったままで居られたり、長い距離を歩くことができるのはこの筋肉のおかげです。持久力と呼ばれるのはこの筋肉の性質のことです。
一方で、速筋は重い荷物を持ち上げるような場面で役立つ筋肉です。
筋トレで重たい重量を動かせるのはこの筋肉の性質が活かされています。大胸筋(胸)、大腿四頭筋(脚)、広背筋(背)のようなベンチプレス、スクワット、デッドリフトで非常に大きな重量を動かす際に使われる筋肉はこの性質を持ちます。
筋肉のタイプを調べてやり方を設定するのが良いのか
ここまでで、筋肉には2つの見た目と2つの性格の違いがあることを説明しました。
しかし、性格に関しては「この筋肉は100%遅筋」とか「100%速筋」ということはありません。
また、人によって遅筋と速筋の割合が違ったり、筋肉の形状と性格の組み合わせで必ずしも、このトレーニング方法が絶対に有効であると言い切れない部分があります。
例えば、遅筋が8割以上含まれるとされる、ふくらはぎのヒラメ筋は羽状筋です。遅筋は低重量高レップなトレーニングが有効であるものの、ヒラメ筋は羽状筋なので高重量低レップが有効ともいえます。
「じゃあ、どうすりゃいいんだ」ということで色んな研究結果があるのですが、私なりの考えを書きます。結論は、最初に書いたようにどっちも重要です。
高重量を扱う意味
初めに低重量を扱う意味を書いたので、ここで高重量を扱うメリットについて書きます。
割と感情的な話になるのですが、高重量ってやっぱり楽しいと思います!
前回よりも重いものを持てたらテンションがあがりますし、トレーニングしている見た目としても沢山プレートが付いていると周りからの印象も変わると思います。スクワットで170kgぐらいからバーベルがたわむ感覚があって、ワクワクするんですよね笑
そして、色んな反例もあると思うのですが、なんやかんやで筋肥大に有効なのは高重量というシンプルな結論があると私は信じています。
究極的なパターンを想定する
競技歴30年以上のベテラントップボディビルダー、井上浩選手がおっしゃっていた話が納得感があって好きです。それは、究極的なパターンを考えてどちらが有効なのか考えるという思考法です。
つまり、2つの方法でどちらが有効なのか考える時には極端なパターンを想定して、どちらが有効か考えるということです。
例えば、「高重量か低重量どちらを扱うのが有効であるか」を考えてみると次のようになります。
ん~
200kgも動かす人はめちゃくちゃデカそう…
細い人が動かすのは想像できない..
おそらく前者の方が筋肉がデカいでしょう。
フォームが汚くても200kg動かせるのは相当な筋量が必要です。
そもそも、筋トレって高重量を扱って筋肥大を狙うものだと思います。もし、そうでないならマラソン選手の脚が短距離走選手より太くなってもおかしくないし、ウォーキングするだけでムキムキになってしまいます。
こんな考えから、私は基本的には高重量を扱うことを重視して楽しくトレーニングを続けるようにしています。
どちらも重要である理由
基本的に私は高重量を扱うことを重視していますが、低重量高回数も重要と考えています。
初めに、書いたような低重量を扱うメリットがあるからですが、加えて次のような理由があります。
種目によっては、高重量を扱うとフォームが崩れやすかったり、効かせにくいものがあります。例えば、肩の横側を鍛えるサイドレイズです。
サイドレイズで片側20kg以上とか扱おうとすると、普通は結構あおってしまいます。そもそも低重量でも効かせることが難しい部位なので、丁寧に低重量で高回数やることが多いです。
つまり、大事なのは対象筋を疲れさせることだと思います。
科学的に結論付けするとすれば無酸素状態が有効
ここまで割と思考実験をしてみたり、経験談のような話を書いて、あまり科学的な説明は書きませんでした。
私は過去に、ジョギングなどの有酸素運動が筋肥大に有効という論文を読んだこともありますし、昔アメリカでジムで筋トレする文化が無かった時代に重りなしで体操のような動きだけでムキムキになった人の話を読んだこともあります。
そんな中で、まだまだ筋肥大のメカニズムは分からないところはあるものの、筋肉が無酸素状態に近づくことによって成長ホルモンが分泌されて筋肥大が促進されるというところは共通していると思います。
分かりやすくいえば、筋肉を疲れさせるということです。
その疲れさせ方が色々あって、有酸素運動にしろ無酸素運動にしろ、筋肉は無酸素状態に近づいて肥大する方向に進むということです。そんな中でも、無酸素運動がより筋肥大に有効なのだと考えています。
まとめ
筋肥大に有効なのは低重量で効かせることなのかについて書きました。
高重量で効かせるのが理想で、そのゴールに近づける為に色々やってみるのがいいと思います。特に人によっても合う合わないもあるはずです。
自分なりに納得のいく方法は何か?
答えを考えるのを楽しみながら筋トレを続けられるといいね!
アナタが筋トレを続けるための励みになれば幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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