PR

膝と手首を傷めない持続可能なスクワット 意外な盲点とは

ケガの真因分析アイキャッチ 筋トレ
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

 バーベルを担いで深くしゃがみ込む、フルボトムスクワットが好きな私。しかし、このバーベルスクワットが複数箇所の痛みで2か月ほどできなくなったことがありました。

筋トレは好きだけどケガはしたくないな…

 私がバーベルスクワットをできなくなった理由と共にケガをしにくいスクワットのフォーム、そして求められる柔軟性について書きます。

この記事はこんな方におすすめ
  • スクワットをした時又は翌日以降に膝が痛くなる
  • スクワット直後に手首や肘が痛くなる
  • バーベルを担ぐフォームを取るだけで痛みがある
  • 今は気になる痛みとかがないけれどケガを予防したい
  • スクワットの重量を伸ばしたい

 この記事はスクワットにフォーカスしますが、姿勢について触れるので、全体のケガの予防にも役立つと思います。

どこか傷めた場合は真因を探ろう

 既に企業で働いている方、特に工場などの製造現場で働かれている方にはなじみ深いと思うのですが、問題が起きた時に真因分析ということをします。

ケガをした際もこの真因分析するのが大切です。
少し難しいかもしれないので、例を使いながら説明します。

 真因分析とは簡単にいえば、目の前で起きている問題の根本的な原因を突き止めてその後の問題の再発防止につなげることです。

 例えば、ケーキ屋さんを例に説明します。

 スポンジを機械で毎日100個焼いていたとして、そのうち5個が焦げてしまうことが問題とします。この時、焦げるのは機械の設定温度が高いことが原因と判断したとします。

 この時の解決策は機械の設定温度を下げるということになります。しかし、この対策を行ったところ、今度は100個の内5個が生焼けになるようになりました。適切な温度を探りますが、どうしても生焼けor焦げるという問題が生じます。

温度設定の他に原因があるということ?

 問題の原因は設定温度じゃないということになります。

 さらに原因を調査してみると、機械の中にケーキの生地を置く際に、その置く位置によって温度が異なっていた、つまり機械に問題があったことが分かります。ここで、機械を新しく買い替えると解決します。が、しばらくするとまた同じ問題が起きます。

 実は、半年に1回実施しなければいけない機械のメンテナンスが実施されていないことが原因でした。なぜ機械のメンテナンスが実施されていないかというと従業員にメンテナンスを実施することが教育されていなかったことが分かりました。

 このケーキ屋さんは教育を徹底することでケーキの不良品が生じなくなりました

最初に生じた問題に対して考えた原因とはだいぶ変わったね!

 目の前で生じている問題(ケーキが焦げるor生焼け)に対して、対処療法的な対策(設定温度を変える)を行っても、問題は再発します

 問題を根本的に解決するには真因を探ることが大切です。

 ケガにおいても同様です。

 膝が痛い時に膝に湿布を貼ったり、膝をマッサージすると一時的に痛みは治るかもしれません。

 しかし、膝が痛い真因は何かをきちんと突き止めて解決しないと、何度も膝を傷めてしまいます。

ケガをしたときも、ケガをした本当の原因はなにか考えてみましょう。

普段の姿勢が悪いと傷めやすい

大体皆がするケガって同じでしょ?

だったら共通するケガの原因ってあるんじゃない?

 共通するケガの原因はあると思います。それは、姿勢です。

 おおよそ、筋トレをしていない方でも姿勢が悪いとケガをしやすくなります。つまり、悪い姿勢はほとんどのケガの真因になりえます。

 次に3つの代表的な姿勢を図示します。

3つの代表的な姿勢

 悪い姿勢とはこの図で両端にある前傾と後継の姿勢です。

 前回の記事でも触れましたが、真ん中のような理想的なS字カーブの姿勢は最も筋肉がつきやすい姿勢でケガもしにくいです。

「前傾姿勢だと肩の前側の筋肉がつきやすい」とかそれぞれ特徴があります。
ここでは日本人に多いと言われる後傾姿勢、いわゆる猫背について書きます。

因みに私もがっつりこの姿勢の悪さに苦しんでいます。。

 

後傾姿勢の時の特徴

 後傾姿勢の特徴を図示しました。

 腕に関しては、自然な姿勢に比べて腕と体幹の角度が広がるので非常に二頭筋に入りやすくなります。これは、敢えて二頭筋を鍛える際に後傾姿勢を取れば狙いやすくなるということです。しかし、背中を狙いたいのに二頭筋に効いてしまうというように、意図せず二頭筋に効いてしまうというデメリットがあります。

種目によって姿勢を意図的に変えるのは狙いたい部位に負荷を集中できるのでおススメです

 背中は常に筋肉にストレッチがかかった状態になってしまいます。常に背中の筋肉が緊張状態にあるので、傷めやすくなります

 実際に私は何度も背中をケガしています。。そして整体師の方に毎回この背中の緊張状態を指摘されます。私の場合は背中のトレーニングで痛くなるというよりは、ベンチプレスをしているときや、筋トレしていないときに突然痛くなるということが多かったです。

 本題の脚の部分に関しては、膝が前に出やすくなります。膝がつま先より前に出ないようにこだわりすぎなくてもいいと思うのですが、あまりにも前に出てしまうとどうしても膝への負担が大きくなってしまいます。特に、後傾姿勢であれば、その特徴が顕著に出ます。

 試しに、後傾姿勢でしゃがませてみます。

後傾姿勢のスクワット

 普通に立っているだけでも膝が前に出るのですが、しゃがむとさらに前に出ます。また、お尻がきちんと落とせず前のめりになるので、お尻の筋肉に効きません

 バーベルスクワットであれば肩の部分に重りが載るので、より前側に負荷が乗っかるのでより傷めやすくなります。また、そもそも深くしゃがめないです。

 ここに図示した後傾姿勢は割と極端ですが、ジムでスクワットをしている人達を眺めてみると意外とすぐにこの後傾姿勢の特徴を持つ方は見つかります。単に楽をしたくて浅くしゃがんでいるというよりは、そもそも姿勢が悪くて深くしゃがめないのです。

 ここに書いたことはスクワットに限らないのですが、まずは真因に近い部分として姿勢が悪くないかを見直してみるとケガの予防に繋がるかもしれません。

ケガをした部分(表面的な問題)に注目するのではなく、その根本的な原因(ここでは姿勢)を見直してみましょう。

膝が前側に出ていないか

 ここからは、真因よりも浅い対処療法的なところに触れます。

 上に書いたように姿勢が悪くないかを確認するために、スクワットする際に膝が前に出すぎていないかを確認しましょう

どうやって確認すればいいの?

 正直これは具体的にどこから膝が前にでているかというのは判断が難しいです。

 そこで、足の裏のどこに負荷がかかっているかを確認しましょう。

 もし、つま先立ちになっていてかかとが浮いていれば膝が前に出ている可能性が高いです。これは特に、女性に多いです。これはハイヒールを履く方が多いからです。ハイヒールは常につま先立ちのような姿勢に強制されてしまうので、後傾姿勢になりやすいです。

 実際に私もこれまで約10人ほどの女性(初心者)と一緒に筋トレをしたことがありますが、全員つま先立ちになっていました。

踵が浮くとより膝が前に出る

踵が浮いていないか、つま先が浮いていないか確認してましょう!
分からない人はジムのトレーナーさんなど他の人に見てもらうのがよいです。

膝が内向きになっていないか

 膝に関して、もう一点気にしたいのが向きです。

 膝が内向きになると膝を傷めやすくなります。

 脚は肩幅くらいに開いて、膝は前方よりも外側に開いていると傷めにくいです。

 私は、右ひざだけが脚トレ翌日頃に痛くなるということがあったのですが、原因がこの膝の向きということが分かりました。

どれくらい膝を開けばいいんだろう?

 こちらに関しても、人それぞれ骨格が違うのでどこまで開けばいいかというのは難しいですが、少なくとも内向きになると傷めやすくなるので、少しずつ開くなどしてやりやすい位置を見つけるのが良いと思います。

無理の無い範囲で膝の開き具合を変えてスクワットしてみて、やりやすい位置を探ってみましょう。

 整体師の方から聞いたお話ですが、スポーツ選手で靭帯を断絶するようなケガというのも、衝突などで膝が内向き方向に捻れることで発生するそうです。

 私は、昔ジムのトレーナーの方に足の向きはまっすぐでいいと指導されたことがあります。まっすぐでも傷めないのだと思いますし、より負荷が太ももの前側に集中するのだと思います。

 しかし、このフォームは負荷が重くなってくると意図せず膝が内向きになりがちです。私は、ずっと膝の向きはまっすぐを意識してスクワットしてきたのですが、気づかない間に膝が内向きになって傷めたようです。

 しばらく、傷めていないという方もフォームを点検してみるのが良いですね。

肩回りの柔軟性が落ちていないか

 最後に肩回りの柔軟性について書きます。

 こちらは、意外な盲点ではないでしょうか。

脚トレの話してるのに肩ってどういうことだ!?

 と思う方も少なくないはずです。しかし実際に、私はこの肩の柔軟性が無くてバーベルが担げなくなりました

 次の図をご覧ください。

 

 左は自然な姿勢で右は後傾姿勢という違いがあります。加えて、肘が背中側に行くかどうかの違いがあります。

 後傾姿勢だとなかなか肩と肘が背中に体幹に対して背中側にいかないです。なので、図示したように重りと手首と肘が垂直方向に並ぶことで手首と肘を傷めます

 実際に私はこれで手首と肘が痛くてバーバルが担げなくなりました。今は、ストレッチをして担げるようになっています。

 姿勢を正せばこういったケガを防ぎやすいのですが、加えて肩の柔軟性も重要です。私の場合は、右肩の柔軟性が悪かったので右側の手首、肘、そして背中の右側に痛みがありました。

 下の図の左側のようにガッツポーズのような姿勢をとって、肘を前にやろうとしてみると、左に比べて右側だけうまく動かないことが分かりました。

肩のストレッチ方法

この肘を前にやる運動をして柔軟性を持たせることで大幅に痛みが改善しました。

 このストレッチをやってみると、他のトレーニング、例えばバーベルショルダープレスでも肘の痛みが改善されました。

 他にも背中の柔軟性を高めるために色々なストレッチをしたのですが、ここではスクワットで確認する項目として肩の柔軟性について触れるのみとします。

 この肘を前にするストレッチはダンベルを持ってトレーニング前にやられている方をたまにジムで見かけます。

 今になってこのストレッチの重要性に気づきました。。パワーリフターの方はバーベルを担ぐ前に両手をバーベルにつけて、肘を前にクイックイッと動かす柔軟をやられるそうです。

タオルや棒状のものを使うとより強くストレッチがかかるので、お試し下さい。

棒を使ったストレッチ

 因みに、「どうしても肘が痛い、肩が痛くてバーベルが持てない。でも脚トレの為にジムに来たしスクワットはやりたい。まるでスクワットから逃げているみたいで、スクワットをスキップするなんて考えられない。」と思い、気づいたらパワーラックの前に立ち、スクワットする位置にバーベルをセットし始めたアナタにおススメなのは手幅を変えることです。

 手幅を広く持つとあまり肩の柔軟性が必要でなくなるので、取り敢えず痛みなくバーベルスクワットできるはずです。しかし、それはおそらく持続可能ではありません。つまり、重心が安定せず相変わらずケガのリスクがありますし、根本的な解決ならないからです。その場しのぎ的にやってみるのは、良いかもしれません。

あくまでもその場しのぎなので、根本的に解決することが大切です!

 因みに、私はこの方法で何回かその場しのぎでやったのですが、やっぱり少し痛みが気になって楽しくなかったです。。

まとめ

 今回はスクワットで生じるケガを軸に、ケガが生じる原因について書きました。

私が言いたかったこと
  • ケガをした場合はその真因を探ろう
  • ケガの根本的な問題を解決して再発防止しよう
  • 姿勢が悪い場合はストレッチしよう

 筋トレに限らずスポーツ全般でケガに悩んでいる方の参考になれば幸いです。特に姿勢に関しては、筋トレしているかどうかに関わらず、長い人生を歩む中でどれだけ健康に過ごせるかに関わります。

 早めに対処して長いライフタイムをエンジョイしましょう!

 また、筋肉の仕組みや骨格、ストレッチ方法について気になる方は次の本がおススメです。各部位のストレッチ方法について分かりやすく解説されています。筋トレマニアから初心者まで幅広く役立つ本です。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました